2月の話ですが映画「なれのはて」を名古屋今池のシネマテークで観てきました。
あらすじを公式のチラシやパンフレットから抜粋すると「喧騒と熱気渦巻く生温かいカオス、フィリピンのスラムへようこそ。帰国することを諦めた日本人男性たちー"困窮邦人"と呼ばれる男たちの生活を7年間追い続けたドキュメンタリー!」
なんだかバックパッカーの末路としてもあり得る話だと思い劇場公開を
楽しみにしていました。
取材対象の四人の男たちに元バックパッカーはいなかったけど、彼らは文字通り
「陽の当たらない」暮らしの中で、疲れ果てた諦めとわずかな欲望とで日々を
生きているように見えました。
上映時間2時間も観終わるのが惜しくなるほどで色々考えさせられる内容でした。
上映後には監督の舞台挨拶もあり、更にこの映画を楽しむことが出来ました。
パンフレットも購入しむさぼるように活字を追った。
(ネタバレになるので詳しくは書きませんが) 機会があれば是非観てみて下さい。
私自身は海外旅行中の邦人年長者とは接点が少ないせいか?あまり話をする
機会はないのだが、シンガポールの安宿(相部屋というか古いビルの通路
に二段ベッドを並べてあるような所)で困窮邦人ではありませんが、70代くら
いの男性に出会いました。
よくしゃべる元気のいいじいちゃんでした。安宿で私と話しながらもよおした
のか、トイレより近くにあったシャワー室で用を足すようなやや粗野なところの
あるじいちゃんでした。
近所のラクサ(辛スープ麺)の美味しい店を教えてくれたり、ホーカーズ(屋台村)の
場所を案内してくれ果物を売る屋台ではカタコトのマレー語で値段を訊いたりし ていました。
じいちゃんは「年金の手続きの時だけ日本に帰るんだわ」と言い、私は 「そんなやり方もあるんだ」と感心してしまった。
とにかくバイタリティのある人でもっと彼の人生について聞かせてもらえばよかった と、今でこそ思うがその時はぐったりしてしまったので(笑)
ネパールを出国する際にカトマンズの空港でも70代くらいの日本人男性に 話しかけられたことがあった…
この方もよく喋る人だった。短期間といえども日本語を使えないストレス みたいなものが無意識にあるのだろう。
なんでもネパールの学校建設にお金を出しており、完成されたばかりのそれを 見に来たという。
大事そうに購入した仏像を持ち帰ろうとしていたが無事に持ち出せたのだろうか?
まったく色々な人がいるものだとまたもや感心してしまうのだった。